McLaren Senna
マクラーレンは、これまで優秀なドライバーを世に送り出してきたにも関わらず、特定のドライバーからインスピレーションを得たロードカーやレースカーを開発したことはありませんでした。今回マクラーレンは初めてFormula 1™のレジェンドと呼ばれるドライバー、アイルトン・セナの名を冠したマシンを発表します。マクラーレンは、彼の名は究極のレースマシンの名前にふさわしいと考えています。
McLaren Sennaは、マクラーレンのロードカーの中でも人気のマシンとなり、世界中のモータースポーツファンの注目を集めることが見込まれていますが、同時にこのマシンは、レース以外の場所でアイルトン・セナがこの世界に残した功績、アイルトン・セナ財団(IAS)に人々の目を向けさせるきっかけにもなります。IASは、ブラジルの子供たちに総合的な教育を提供する称賛に値する慈善活動に取り組んでいます。
アイルトン・セナの不屈の精神は今でもマクラーレンの中で生きています。そしてMcLaren Sennaは、世界中にセナの遺志を知ってもらうきっかけとなるマシンとなるでしょう。マクラーレンはIASとの正式なコラボレーションを発表します。また、マクラーレンはブラジルの恵まれない子供たちにために現在行われている取り組みをサポートするため多大な寄付を行います。創設一年目にIASは何万人もの子供たちを援助しましたが、現在はブラジルのすべての州で必要不可欠な教育を提供することで年間最大200万人の子供たちを支援しています。マクラーレンは今後も引き続き、この子供たちの人生を変える取り組みを支援していきます。
アイルトン・セナは、誰もが夢を叶える機会を持てる国を思い描いていました。ブラジルの人には夢を叶える機会がほとんどないことを認識していたセナは、大変なことを承知でこの現実を変えることに挑戦しました。セナの命を奪ったサンマリノGPでの悲劇的な事故が起こる2ヶ月前、ブラジルの未来のために、特にブラジルの子供たちのために何かをしたいという熱い思いを、セナは姉のヴィヴィアンに打ち明けていました。当時心理学者として人材開発に取り組んでいたヴィヴィアンもまた、新しい世代のためにもっと何かをしたいと考えており、2人はブラジルの若い世代を支援したいという願いを叶えることを共に夢見ていました。悲しいことに、セナは自身が思い描いていた人々の人生を変える取り組みを実現する前にこの世を去ることになりました。しかし、大切な弟を失った悲しみの中、ヴィヴィアンとセナの家族はセナの夢を叶えることを決断し、IASを立ち上げました。
IASの成功は、ブラジルの子供たちや若者がポルトガル語や数学、その他の教科で優れた成績を取れるようになることではありません。なぜなら、学校や学校以外での成功は、様々な能力、物事に関する理解、人の命全体に関連する価値によるからです。IASは教育を受けられない環境や不登校の問題を解決するため尽力していますが、新たな世代に教育を提供し、人生の課題に対応できるように育成するためこれらの問題に限らず様々な問題に取り組んでいます。社会生活や専門分野の世界で子供たちがうまく生きていくために必要なスキルと能力を伸ばすことで、IASは常に変化している世界に向け、今を生きる若者を育成しています。
2004年、IASは、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)から教育と人材開発のユネスコチェアの認定を受けた初の非営利団体となりました。2012年には、経済協力開発機構(OECD)より、パートナー機関の団体への参加に招待されました。またIASは、OECDの開発のための財団に関するネットワーク(netFWD)に参加したブラジル初の団体となりました。netFWDの世界規模のネットワークは、社会的影響を後押しするための取り組みを行っています。