「マクラーレンは、スタッフの献身的な取り組み、勇気、クリエイティビティの上に成り立っています。ドライビングシートでマシンを操る恐れを知らないドライバーから、 舞台裏でドライバーを支えるクリエイティビティに富んだエンジニア、デザイナー、技師まで、すべてのスタッフがマクラーレンを支えています。現在マクラーレンが手掛けているロードカーも、飽きることなく完璧を追求する姿勢、可能性の限界を打ち破る意欲、ドライビングへの尽きることない情熱というこの同じ考えによって生み出されています。全員が同じ心構えでいるというアプローチを取ることにより、マクラーレンは、これまで独自の道を切り拓き、サーキットで何百回も驚異的な勝利を収めてきました。そして今、このアプローチが未来への道を進む私たちを支えています。再び業界初の スリリングな走りで魅了する新たなデザインを作るために。」 |
純然たる意志の強さ。それは、マクラーレンの創始者であるブルース・マクラーレンについて多くの人々の印象に何よりも強く残っています。わずか15歳の少年であった頃から、ブルースは強い意志を持っていました。そしてその意志に後押しされ、ブルースは古いオースチン7を整備し、自身初のレースに挑みました。そしてそれを機に、それまで抱いていたマシンそしてレースへの情熱に本格的に火が付いたのです。生まれ故郷のオークランドの市内や周辺の都市で開催されたクラブレースに参戦し徐々に頭角を現したブルースは、ライバルを凌駕するスキルを発揮し、モータースポーツの頂点であるFormula 1™ への出場を果たしました。そして若干22歳で、自身にとって初のグランプリ優勝という大記録を樹立しました。これは当時、史上最年少グランプリ優勝記録でした。ところが、ドライビングだけでは飽き足らず、ブルースはエンジニアとしての才能も発揮し始めました。自身のマシンを制作するため、1963年にレーシングチームを立ち上げました。このチームが後に、マクラーレンのロードカー事業部門となりました。ブルースの熱い想いが継承されたマクラーレンでは今でも、超人的な才能に恵まれていたブルース・マクラーレンの存在がすべてのマシンのインスピレーションとなっています。
レースにおいてマクラーレンを前例のない成功へと導いているのは、マクラーレンのスタッフの揺るぎない決断力、イノベーション、そして情熱です。コンストラクター(車体メーカー)としての偉業には、他のメーカーの追随を許さない数々のレースでの勝利が含まれます。中でも、世界三大レースであるFormula 1™ ワールド・チャンピオンシップ、インディ500、ル・マン24時間レース(マクラーレン史上初のロードカー、McLaren F1で優勝)すべてを制覇したコンストラクターのみに贈られるトリプルクラウン(三冠王)の称号は偉業中の偉業と言えるでしょう。シングルシーターレースの頂点、オーバルトラックで激戦が繰り広げられる周回レース、世界一名誉ある耐久レース、この3つのレースはそれぞれまったく異なるモータースポーツカテゴリーのレースですが、そこには、マクラーレンが勝利を収めたレースであるという1つの共通点があります。
マシンの理解とは、マクラーレンの神髄に触れること。