GT
完璧なバランス感の追求
絶妙なバランス。出力と重量、そのバランスに狂いがあってはならないのです。グランドツアラーの開発においては、その大きさがバランスを狂わせる原因となっていることがほとんどです。大きなエンジンをフロントに積むことが当たり前であり、ほぼ例外なく重量のあるエンジンが採用されます。故に、出力を上げる度に重量が増えるという負のスパイラルにつながっているのです。
この重量の定説を覆すべく、GTには何百キロもの重量を削ぎ落した軽量設計が採用されています。レースカーのDNAを継承し、ミッドシップエンジンを採用。完璧なバランスが取れた1530kgのマシンに仕上がっています。GTに詰まれた新しいV8エンジンは、驚愕の出力とトルクだけでなく、スリリングなエキゾーストサウンドと、他のグランドツアラーを牽引する燃料効率を実現します。さらにマシンの重心が低いため、スピーディーかつ安定したドライビングが可能です。まさに出力と重量の絶妙なバランスが実現されたマシンです。
GTの醍醐味はそのドライビング体験の楽しさにあります。なぜなら理想的な重量配分を実現する圧巻のパワーを発揮する軽く強堅なミッドシップエンジンが採用されており、マクラーレンのDNAがあらゆるパーツに注がれているからです。例えば電子安定性制御 ESC (Electric Stability Control)システムは、あらゆる状況においてマシンを安全かつ安定した状態に保ちます。 また他のマクラーレンのマシン同様、ブレーキステアシステムも装備されています。キレのある方向転換を実現し、アンダーステアを抑制するため、常に内側のリヤホイールにわずかにブレーキをかけることができる状態になっているため、ドライビングスキルを試されるカーブやコーナーにおいて自信を持って早めに出力を出すことができます。さらに従来のLSD(リミテッドスリップデフ)の必要性が排除されているため、複雑さと重量の両方が軽減されています―これはGTの隠されたメリットです。
天性のスピードを発揮するマシンと重量のあるパーツを惜しみなく搭載したマシンは、絶妙に調整された計器と精度が低下した道具と同じくらい差があります。一切の妥協を許さないミッドシップエンジンレイアウト同様、GTのカーボンファイバー製シャーシ「モノセルII-T」はグランドツアラーのセグメントでは唯一無二であり、従来のシャーシとはかけ離れたシャーシです。 驚くほど軽く、それでいて高い剛性を発揮するこのシャーシは、最先端のサスペンションにふさわしいプラットフォームとなります。油圧パワーステアリングは昔から使われているテクノロジーですが、ダイレクトなフィーリングの点でこれに勝るものはなく、GTでも他の追随を許さない圧倒的なフィードバックをドライバーに提供します。それはもはやテレパシーと呼べるレベルのレスポンスです。それでいて、低速でも街中でも乗りやすいという魅力も兼ね備えています。
前方に延びる道の先が地平線へとつながる一直線の道でアクセルを踏み込めば、GTの真価が発揮されます。このマシンは直線で圧巻の安定性を実現します。もの凄いスピードで美しい景色が視界を通り過ぎていくにつれ、ドライバーの自信を高めます。独自のリアアクスルのジオメトリーが固定式リアウイング、そしてリアディフューザーと連携し、安定性と精度を確保します。
マクラーレンの精神を忠実に守るこの新型マシンでは他のマクラーレンのマシン同様、エアロダイナミクスによって秘められたパフォーマンスが解き放たれます。リアのボディワークを包み込むようにエアフローが流れないように誘導することで、エアロダイナミクス効率が向上され、ドラッグが軽減されます。このエアロダイナミクスにより、GTは長距離ドライブに適したパワーと直線での抜群の安定性を兼ね備えたマシンとなります。
マシンと路面が接触する場所…グランドツアラーの新たなルールを作るにあたり、マシンと路面が接触する場所、つまりサスペンションとタイヤが完璧でなくてはならないとマクラーレンは考えました。特別に開発された最先端プロアクティブ・ダンピング・コントロール・サスペンションは、本来あるべき走りとハンドリングバランスを実現します。一方で、軽量アルミニウム製パーツと電気制御式ツインバルブダンパーは、従来のグランドツアラーとは一線を画す個別のコンプレッション(圧側)およびリバウンド(伸び側)のパフォーマンスを実現します。 細部にまでこだわってPirelliと共同開発したGT専用のP ZERO™タイヤはまさにさまざまな環境で真価を発揮するタイヤの模範と言っても過言ではありません。このタイヤは騒音を軽減しつつ、ダイナミクス、ステアリングフィール、乗り心地を向上するために設計されており、路面が凍結していても濡れていても、どんな状況でも障害を感じさせない走りを可能にします。
マクラーレンの4.0LツインターボチャージャーV8エンジンは、マクラーレンの多くの圧倒的マシンの心臓部としてその威力を発揮しています。ただし、直線でのスムーズな加速としなやかさを実現するために誕生した最新のエンジンはこれまでのエンジンとは一味も二味も違います。注目は5,500rpm~6,500rpmで生成される630Nmのトルク。この驚異的トルクは変動せず、最高の回転枠の間だけではなく、常に維持されます。 多くのパーツが、GTの驚異的なエンジン用に特別に新たに開発されました。アルミニウム製ピストン、超低慣性ツインターボチャージャーも今回新たに採用されました。これらが相まって、効率そしてパワーがさらに引き上げられます。また、常にスピーディーなレスポンスを感じられます。さらに究極のバランスとハンドリングを実現するため、革新的なパッケージにより低重心が維持されています。これほどまでに本格的なスーパーカーのパフォーマンスを発揮でき、それでいて普段のドライブ向けに磨き上げられたグランドツアラーはありません。
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